彼女と彼 7

告別式当日。

彼女は私の一番の友人でした。
18歳で知り合って、それからたくさんの時間を共有し
互いの人生の節目には相談し合い、互いに見守ってきました。
そしてこれからも先ずっと、
同じように歳を重ねていくのだと信じて疑わなかったのです。

斎場に着くとやはり胸が苦しくなってしまう。

彼女のご両親に
「今までずっと仲良くしてくれてありがとう」と言われて、
我慢していた涙が止まらなくなってしまった。

多分、一番辛いのは、喪主である彼女の夫や彼女の両親だ。
友人である私たちが、支えてあげなくてはいけないのに。
泣き崩れないよう呼吸を整えて
声になっていなかったかもしれないけれど
私の方こそと・・・、言って戻ってきました。

どこにも寄らず帰宅して、
彼にすこし時間をもらいました。
コーヒーを淹れて飲んで、特に何をするでもなく。
本当に何もしない時間。

暗くなってから
彼がクリプレの「wii&fit」を買いに行こうと言い、一緒に出かけました。
でもクリスマスや初売りの後では、
どこも売り切れで結局は断念。諦めました。

そのまま飲みに出かけ
二軒はしごしてタクシーに乗って帰宅。
部屋に戻ったとき、
「今日は大変な一日だったね」と彼に言われて
また泣きそうになったけれど、なんとか堪えることができた。

たぶん、それは・・・
昨日今日と悲しみを共有した色々な人達と会ったことで
そればかりではいけないと気付き
少しだけ前向きになれたのだと思います。